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空き家の固定資産税は本当に「6倍」になる?——仕組みを正しく知る

2026年8月時点の制度に基づく解説です

「空き家を放置すると固定資産税が6倍になる」——よく聞く話ですが、正確には『勧告を受けると住宅用地特例が外れる』という仕組みです。何もしなくても急に6倍になるわけではない一方、放置し続ければ現実に起こり得ます。順を追って整理します。

なぜ住宅用地は税金が安いのか?

住宅が建っている土地(住宅用地)には「住宅用地特例」があり、 土地の固定資産税の課税標準が大きく軽減されています。

  • 200㎡以下の部分(小規模住宅用地):課税標準が価格の1/6
  • 200㎡を超える部分(一般住宅用地):課税標準が価格の1/3

空き家でも「住宅」が建っている限り、この特例は基本的に続きます。 だからこそ「壊すより残した方が税金は安い」と言われ、 古い空き家が放置される一因にもなってきました。

特例はいつ外れる?

市区町村は、倒壊のおそれや衛生上の問題がある空き家を「特定空家」に指定し、 助言・指導しても改善されない場合に「勧告」を出せます。 勧告を受けると、その土地は住宅用地特例の対象から外れます。 課税標準の1/6(または1/3)の軽減がなくなるため、土地の税負担が大きく増えます。 これが「6倍」と言われる仕組みの正体です。

2023年の法改正で対象が広がりました

改正空家法(2023年12月施行)により、特定空家の手前の段階である 「管理不全空家」も、勧告を受けると住宅用地特例の対象外になりました。 窓が割れたまま、草木が茂り放題——といった「まだ倒壊はしないが管理されていない家」も 対象になり得るため、以前より早い段階で税負担が増えるリスクがあります。

本当に6倍になるの?

「固定資産税が6倍」は、小規模住宅用地の課税標準が1/6でなくなることを指す一般的な表現で、 実際の税額が必ず6倍になるという意味ではありません。 土地の評価額や負担調整措置により、実際の増え方は物件ごとに異なります。 とはいえ、数万円だった土地の税金が数十万円になるケースは現実にあり、 軽く見てよい話ではありません。 ご自身の物件の影響は固定資産税シミュレーターで概算できます。

放置しないためにどうすればいい?

  • 管理する:定期的な見回り・草刈り・換気で「管理不全」状態を避ける(管理委託の補助制度がある自治体もあります)
  • 売却する:建物付きのまま売れれば解体費は不要。相続空き家なら3,000万円特別控除が使える場合も
  • 解体する:危険な状態なら自治体の解体補助が使えることも。ただし解体後は住宅用地特例が外れる点に注意

どれが得かは、物件の状態・立地・お住まいの場所によって変わります。 売却時の税金については3,000万円特別控除の解説を、市ごとの補助制度は対応エリア一覧をご覧ください。

よくある質問

Q. 空き家になった時点で固定資産税は上がりますか?

A. いいえ。空き家になっただけでは変わりません。税額が増えるのは、市区町村から「特定空家」または「管理不全空家」への勧告を受けて住宅用地特例の対象外になった場合です。

Q. 勧告を受けると必ず6倍になりますか?

A. 一律6倍になるわけではありません。「6倍」は小規模住宅用地の課税標準が1/6でなくなることを指す表現で、実際の税額の変化は土地の評価や負担調整によって異なります。

Q. 解体した場合も税金は上がりますか?

A. 建物を解体すると土地は住宅用地でなくなるため、住宅用地特例の対象外になります。解体を検討する際は、解体後の税負担も含めて比較することをおすすめします。

「うちの場合はどうなる?」を整理できます

勧告を受ける前に動けば、選択肢は多く残っています。相続空き家の相談ページから、住所と写真だけでお気軽にご相談ください。

出典・参考(公式情報)

※本記事は制度の概要をまとめたもので、税務相談ではありません。個別の税額は市区町村の課税内容によります。最新の制度は各公式サイトをご確認ください。

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